IBM Securityが2017年4月に公開した調査レポートによると、金融関連企業が2016年に受けた攻撃は、全企業平均に比べ65%多かったという。2016年に盗まれた情報は合計2億件を上回り、2015年に比べ937%増加した。
これだけの情報流出だが、金融分野の企業に対する攻撃件数の増加が比較的小さかったという状態ですべて発生しており、攻撃は2016年に29%しか増えていない。また、流出した情報が増加したとはいえ、金融業界は、政府および通信という情報流出がより多かった2分野の(数字的に大きく開いた)後を追うという状態をなんとか維持している。
金融分野で働くITとセキュリティの専門家は困難な仕事を抱えており、どこから手を着ければよいかが難問だ。外部の脅威から対処するべきなのか、まず内部の脅威に対応した方がよいのか。
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