Gartnerは、世界ドローン市場に関する調査結果を発表した。それによると、2017年の出荷台数は299万1400台で、前年の215万2200台に比べ39.0%増える見通し。ただし、2016年の出荷台数は前年比60.3%増で、それに比べると成長ペースは鈍化した。
市場規模は、売上高60億4935万6000ドルで、前年の45億511万7000ドルから34.3%拡大すると予想。前年の成長率は35.5%だった。
一般向けのドローン市場は、個人用も商用も政府によるドローン規制の影響で成長が鈍っているものの、ドローン人気が落ちたわけではないという。ドローン市場は全体として大きく成長していくが、状況は個人用と商用で大きく異なるそうだ。
2017年における出荷台数の見通しは以下のとおり。括弧内は、前年同期の数値。
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個人用ドローン
- 出荷台数:281万7300台(204万1900台)
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商用ドローン
- 出荷台数:17万4100台(11万300台)
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合計
- 出荷台数:299万1400台(215万2200台)

出荷台数(出典:Gartnerの公表データをグラフ化)
2017年における売上高の見通しは以下のとおり。括弧内は、前年同期の数値。
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個人用ドローン
- 売上高:23億6222万8000ドル(17億584万5000ドル)
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商用ドローン
- 売上高:36億8712万8000ドル(27億9927万2000ドル)
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合計
- 売上高:60億4935万6000ドル(45億511万7000ドル)

売上高(出典:Gartnerの公表データをグラフ化)
なお、商用ドローンの分野では、配送業務へのドローン活用が注目されている。しかし、実際のところ当面は市場として拡大せず、2020年時点で商用市場の1%にも満たない規模と見込む。
それに対し、インフラ設備などを検査するための調査ドローンは、商用市場の30%を占めるとみる。また、農業分野への活用も早期に進むが、コストが重しになり7%にとどまるという。