電子署名とは、電子文書において「文書の作成者」と「文書の非改ざん」を保証するための仕組みだ。紙文書の押印や署名に相当する役割を果たすものであり、電子署名を実現する技術として、公開鍵暗号方式に基づくデジタル署名が使われている。
電子署名は、電子政府における電子申請などのほか、企業間の取引における電子契約でも利用されている。電子契約については、2015年の電子帳簿保存法の改正で、3万円以上の取引に伴う契約書と領収書の電子保存が可能になったことから、印紙税が不要で物理的な書類のやり取りが発生しないとして、導入を検討する企業が増えつつある。
電子契約で作成する電子文書に電子署名を付加しておくことで、後日、訴訟などの問題が発生した場合の証拠として利用できる。また、コンプライアンス文書の電子保存も可能になる。ここでは、電子署名の機能を備えた、電子契約に関連する主な製品とサービスを紹介する。
1.かんたん電子契約:契約書の原本性を証明
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