モバイル AI・機械学習

アップル「Siri」入門--プライバシー保護機能が強化された音声アシスタント

「Siri」は、「iPhone」や「Mac」など、アップルの主要デバイスに統合されている音声アシスタントだ。継続的に機能が強化されており、「iOS 15」では音声認識がデバイス上で実行されるようになったことで、プライバシーとパフォーマンスが向上する(2017年1月30日公開、2021年6月21日更新)。

 一見すると取るに足らないようなイノベーションにも、途方もなく大きな影響力が詰まっていることもある。それをはっきりと証明したのが、Appleのパーソナルデジタルアシスタント「Siri」だ。この音声起動コンシェルジュによって、ユーザーのデバイスとの関わり方が大きく変わった。Alphabetでテクニカルアドバイザーを務めたEric Schmidt氏に、同社の屋台骨である検索事業を脅かす機能と言わせたほどだ。

 大げさな言葉はさておき、Siriにはファンがいる。AppleのSiriデータサイエンスおよびエンジニアリング担当ディレクターであるYael Garten氏によると、Siriは1カ月に250億件以上のリクエストを処理しているという。AppleのHi-Fiスピーカー「HomePod」が発売されたことで、Siriはユーザーの日々の生活により深く関わるようになった。また、新しい「watchOS」の機能強化によって、Siriを利用する場面がさらに広がり、利便性が高まる。

 Appleは「Worldwide Developers Conference(WWDC)2018」において、Siriがアップデートされ、予測機能と提案機能が追加されると発表した。こうした機能は、機械学習の進歩、Siriの音声認識機能、ユーザーの行動や日課から学習する能力を組み合わせることで可能になっている。「macOS」「iOS」「watchOS」のアップデートは新時代の到来を告げるものであり、「Siri Shortcuts」やwatchOS統合の強化によって、Siriのカスタムリマインダーを作成するのも、予測通知やカスタマイズされた提案を受け取るのも、これまで以上に簡単になり、ユーザー側でかかる手間はほとんど増えない。

 文字を入力せずに何かをやりたいとき、たとえば質問に対する答えを見つける時間を短縮したいときや、配車の予約をするとき、あるいはフライト状況の確認、渋滞時の帰宅ルートの変更、遅刻を知らせるメモの送信、テキストメッセージの送信、ナビゲーション情報の入手であっても、Siriはインテリジェントなアシスタンスを提供し、そのアシスタンスは時間がたつにつれてユーザー1人1人の表現の微妙な差異に適応していく。SiriはAppleのすべてのOS(「iOS」「macOS」「watchOS」「tvOS」)で利用でき、カスタマイズして別の声にすることも、起動の方法を変更することもできる。

 Siriは当初、スタンドアロンのiOSアプリとして、Siri Inc.によって発表された。同社は2010年4月、Appleに買収されている。Siriは「iOS 5」でiOSに統合され、その後はwatchOS、tvOS、macOSなど、Appleの他のプラットフォームに着実に展開されていった。約20言語をサポートしており、多くの国々で利用されている。

 この入門記事では、Appleの音声アシスタントSiriがどのような製品なのかをわかりやすく解説する。

概要

  • どんなものなのか:どんなものなのか:エンドユーザーの自然な音声命令を受けて検索を実行し、アクションを完了するデジタルパーソナルアシスタントだ。ユーザーの行動や日課から学習して、予測に基づく提案や情報を提供する機能もある。
  • なぜ革新的なのか:検索と命令に関する画期的で革新的な戦略を生み出し、ユーザーがデバイスとやりとりして情報を入手する方法を変え、競合サービス(Amazonの「Alexa」や「Google Assistant」、Microsoftの「Cortana」など)もその戦略を採用しているからだ。機械学習と人工知能の機能を活用することで、ユーザー側で特に何もしなくても利便性が向上していく。
  • 誰が利用できるのか:スマートフォン、タブレット、デスクトップコンピューター、ノートブック、「Apple TV」「iPod touch」「Apple Watch」、さらに「HomePod」オーディオスピーカーなど、さまざまなAppleデバイスのユーザーがSiriの機能を利用できる。Appleのあらゆるデバイスやサービスで、同じ「Apple ID」を使って購入したデジタルコンテンツやデジタル素材を利用するのに役立つ機能だ。
  • 使用するにあたってプライバシー面とセキュリティ面で考えられるリスクはあるのか:バーチャルアシスタント内で、人工知能を機械学習のトレンドや音声認識機能と組み合わせるとなると、プライバシーとセキュリティに関する重大な懸念がいくつも生じる。Siriは各ユーザーの私生活や仕事に関する非常に詳細な情報を収集して利用する。それほど貴重な情報を保護する責任は重大だが、Appleはその重責を担うことができると主張している。AppleはWWDC 2021において、デバイス上での音声認識など、Siriのプライバシー関連のアップデートをいくつか発表した。
  • どうすれば利用できるのか:SiriはiOS、macOS、watchOS、tvOSに統合されている。Siriの設定はカスタマイズでき、比較的新しいAppleデバイスに自動的に統合される。


提供:CNET/Tyler Lizenby

どんなものなのか

 SiriはAppleデバイスのOSに統合されたデジタルパーソナルアシスタントだ。ユーザーの質問に対する答えを見つけてくれるほか、天気予報のチェック、フライトの確認、検索の実行、質問への回答、アクションの完了、メッセージの送信など、さまざまなことができる。時間を節約してくれるこの機能は自然言語を使用するため、高度な命令や聞き慣れない命令を学習する必要はない。また、ユーザーの表現の微妙な差異に適応し、過去の操作から学習して、デバイスの既存の機能を活用することで、利便性が高まっていく。ユーザーからの指示や操作は最小限で済む。

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