企業は、ビッグデータを特徴づける半構造化データや非構造化データを取り扱えるよう、絶えずITプロセスを見直している。そのため、固定レコードのトランザクショナルデータで培われた標準的なデータセキュリティ手順などでは、ビッグデータに関するセキュリティ問題すべてをもはや解決できないことも認識しつつある。
第一に、毎日のように企業へ流れ込んでくる膨大なビッグデータは、ほとんど制御できない。ビッグデータは、あらゆる場所から、あらゆる形態でやって来るのだ。
企業は、この途絶えそうもないデータパイプラインからの流入を調整するため、しかるべきポイントに制御機構を設けられる。ところが、アクセスや共有される可能性のある企業のデータリポジトリにデータが格納されると、極めて重大なセキュリティ問題が持ち上がる。データを全体的に見る権利は、誰に与えるべきなのだろうか。データをすべてではないが一部だけ見る必要があるのは組織内の誰なのだろうか。
データ保護およびコンプライアンス事業を手がけるDataguiseの最高技術責任者(CTO)Venkat Subramanian氏は、「ビッグデータ市場は、今まさに大きな転換を迎えている」と話した。「企業は従来型のデータサービスからビッグデータ市場へ移行しつつあり、標準データ用とビッグデータ用のアプリケーションの多くをオンプレミスのデータセンターからクラウドへ移し始めている。ビッグデータの保存場所がオンプレミスだろうとクラウドだろうと、このデータに対する適切なガバナンス対策が欠かせない」(同氏)
ビッグデータ対応ガバナンスの一環として、企業が導入可能なセキュリティ対策はいくつかある。
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