リモートPCアレイのポイント
- VDIに必要なCPUやメモリ、ストレージ、ネットワークなどをまとめた統合システム
- 仮想化デスクトップ環境ごとに専用のリソースを提供して、性能問題を排除
- 1Uのシャーシに20台分の仮想化デスクトップ環境を格納
リモートPCアレイの製品解説
アセンテックの「リモートPCアレイ(RPA)」は、仮想デスクトップ基盤(VDI)を低コストで構築するハイパーコンバージドシステムだ。台湾のシンクライアントベンダーAtrustとの共同開発で、VDIに必要なCPU、メモリ、ストレージ、ネットワークスイッチ、管理ソフトウェアを一括で提供する。
一般的なVDIの仕組みは、CPUやメモリなどのコンピュートリソースをハイパーバイザでプールして、エンドユーザーに割り当てる。エンドユーザーが操作するアプリケーションが要求するリソースの取り合いとなり、性能が不安定となるケースがある。このことから、VDIの構築では、サイジングが大きな課題となる。また、朝の勤務開始時には、一斉にブートすることから“ブートストーム”発生でやはり性能が不安定になり得る。
RPAは、CPUやメモリなどで構成される“PCカートリッジ”1台をエンドユーザー1人ごとに割り当てる。エンドユーザーはリモートでアクセスして操作する。ほかのエンドユーザーの負荷干渉がなく、性能が不安定になる原因の多くを排除できる。
デスクトップ仮想化ソフトウェアに「Citrix XenDesktop」を採用。Citrix独自の画面転送プロトコルである「ICA」と配信技術「HDX」を活用することでエンドユーザーにストレスを感じさせない。
エンドユーザー1人ごとに割り当てられるPCカートリッジは、4Gバイトのメモリにソリッドステートドライブ(SSD)が搭載。SSDは64Gバイトと128Gバイトの2つのモデルが用意されている。
20台のPCカートリッジを格納するシャーシは1Uサイズ。シャーシ1台にKVMスイッチとイーサネットスイッチ、管理コンソールを内蔵。1U単位でシステムを拡張する。
用途と機能 | 仮想デスクトップ環境を低コストで構築するハイパーコンバージドシステム |
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特徴 | 物理PCへのリモート接続を前提にした設計となっている。1人あたりの導入コストを大きく削減できるほか、設計構築の期間の短縮、保守運用コストの削減が可能 |