ハッキングが一般の人々の注目を集めた年が2016年だとしたら、2017年はハッカーの革新の年になるだろう。SurfWatch LabsのチーフセキュリティストラテジストのAdam Meyer氏はこのように述べる。Meyer氏は多様なデータを大量に分析することで、企業が新たなサイバー脅威のトレンドを察知できるように支援している。「2017年は(ハッキングの)創造性がさらに増す1年になるだろう」と述べる同氏は、これまでサイバーセキュリティはIT部門の担当業務と考えられてきたが、今は違うと説明した。賢明な企業がセキュリティを体系的に自社システムに組み込んでいく一方で、カルチャーハッカーも進化していくだろう。
Meyer氏によると、「サイバー犯罪者は金の流れを追う」ものであり、賢明な企業は予防的なポリシーを採用する必要があるという。同氏はランサムウェア攻撃が急激に増加したと述べており、その理由として、ランサムウェア攻撃は「わずかな費用で実行でき、多くの組織はこの脅威を効果的に防ぐための適切な分析や意思決定がまだできていない」点を挙げた。
Meyer氏は、社内でハッキングに無防備な部分を特定して、予防的なベストプラクティスを適用する費用も、攻撃と同様に少額であると述べるが、多くの企業にとって、事業に影響を及ぼす可能性が高いサイバーセキュリティ脅威を理解することは、それほど簡単ではない。そこで米TechRepublicは、複数の著名なセキュリティ専門家に取材し、2017年に大企業と中堅中小企業に影響を及ぼしそうな近未来のサイバーセキュリティのトレンドについて予想してもらった。
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