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新しい取引先の獲得は全くの新規から受注するよりも、既に接触があり担当者の分かっている見込み顧客、あるいは過去に取引のあった企業から受注する方が効率的であるのは周知の事実です。しかし、これを組織的に実行できている企業は決して多くありません。なぜでしょうか。それは、営業の業務がまだまだ人に依存している、属人化しているのが原因だと考えられます。
この問題に気付いている経営者は、営業支援システム(SFA)の導入を決断し、営業現場に活用を促しています。しかし、実際はまだまだ十分に活用されていないというのが実情です。
SFAは、“オートメーション”という言葉が使われていますが、必ずしも営業活動を“自動化”するものではありません。顧客や案件、商談に関する情報を一元管理することで営業担当者の能力に依存せず、組織として営業効率を最大化させるためのシステムです。営業部員がSFAを活用する目的やそこから得られる効果を理解しないと、なかなか組織全体に浸透していきません。
それでは、SFAを営業現場に浸透させて、活用していくにはどうすればいいのでしょうか。今回は失敗しないSFAの活用術を紹介していきます。
1.「案件」「商談」の概念を定義する
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