企業内での情報共有を支援するグループウェアは、業務効率化や生産性向上に欠かせないツールだ。スケジュール管理をはじめ、メッセージ、文書管理、ファイル共有、ワークフローなどの機能を備えている。
提供形態は大きく分けて、オンプレミス版とクラウド版がある。最近では、クラウド版を導入する企業が増えている。サイボウズによると、グループウェア「サイボウズOffice」を新規契約した企業の90%以上がクラウド版を採用しているという。
クラウド版は、モバイル環境からでも手軽に接続しやすいほか、少ない初期コストで短期間に導入できる、サーバを管理する必要がない、離れた場所の拠点に導入しやすい――などのメリットがある。一方、オンプレミス版は、社内運用でセキュリティを確保しやすい、ソフトウェアをカスタマイズしやすいといったメリットがある。
ここでは、主なグループウェア5製品を紹介する。いずれもクラウド環境で利用でき、うち2製品はクラウドサービスでのみ提供する。
1.サイボウズOffice
サイボウズOfficeは、スケジュール管理や掲示板などの基本機能に加えて、ウェブデータベース機能「カスタムアプリ」を搭載した国産グループウェアである。2016年10月時点で、中堅中小企業を中心に5万1000社を超える企業に導入実績がある。
スケジュール、施設予約、メッセージ、掲示板、ファイル管理、ワークフロー、ウェブメール、電話メモ、アドレス帳、ユーザー名簿、報告書、プロジェクト管理、ToDoリスト、タイムカードなどの機能を装備。カスタムアプリでは、簡易データベース機能を使う業務アプリケーションを作成できる。
スケジュールと施設予約では、個人の予定やチームの予定を共有し、ホワイトボードに書き込むように使える。部門ごとに上司や部下の予定を一覧表示したり、空き時間検索によってスケジュール調整をしたりして、効率良くスケジュールを共有できる。
クラウド版はスタンダードコースが1ユーザーあたり月額500円、カスタムアプリを作成できるプレミアムコースが1ユーザーあたり800円。パッケージ版はスタンダードコースが10ユーザーで6万3800円、プレミアムコースが10ユーザーで8万2800円、など。

2.Office 365
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