アプリケーションをいかにスピーディにリリースするかは、重要な課題の1つだといえます。最近ではアジャイル開発手法やDevOpsを導入するケースも増えていますが、その理由としても必ず挙げられるのがスピードです。その指標としては「サイクルタイム」や「展開頻度」が利用されることが多く、新機能をより短期間でリリースすることが重視されるようになっています。
スピード向上を実現する手段として喧伝され続けているのが、クラウドへの移行です。クラウドなら、場合によっては数カ月もかかるハードウェアの調達やセットアップに、時間をかける必要がなくなるからです。CA Technologiesの2015年の調査によれば、10人のうち9人のエグゼクティブが「アプリケーションをリリースするまでの期間をさらに短縮しなければならない」というプレッシャーを感じており、そのための手段として多くの回答者がクラウドを挙げています。
しかしクラウドへの性急な移行によって、サービス品質が犠牲になっているケースも少なくありません。その理由としては、既存環境と互換性のある製品やサービスが得られないことやクラウドでのアプリケーション展開に関する十分なノウハウがないことが挙げられます。
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