クラウドサービス

「Slack」入門--組織内コミュニケーションを円滑化するメッセージングツール

「Slack」は組織のコミュニケーションを効率化するクラウドベースのコラボレーションツールだ。Slackの各機能、用途、適しているユーザー、競合サービスなどを紹介する(2016年8月17日公開、2019年11月8日更新)。

 情報経済において、組織内でのディスカッションを1つ1つ調べて分類するのは、骨の折れる作業になることもある。ディスカッションが何通もの電子メールのやりとりで交わされる場合はなおさらだ。クラウドベースのチームコラボレーションツール「Slack」の狙いは、組織内のコミュニケーションを簡素化して、効率を高めることにある。

 このSlackの手引きは、分かりやすいSlack入門書である。ITリーダーは本記事によって、Slackの新機能や連携サービス、競合サービス、このテクノロジの活用方法に関する最新情報を常に把握することができる。

概要

  • Slackとは何か?クラウドベースのインスタントメッセージングツールであり、職場のコラボレーションの中心となって、組織で使用する他の製品と統合できるように設計されている。
  • なぜ重要なのか?コミュニケーションの簡素化によって生産性向上を図るツールだからだ。
  • どのようなユーザーに恩恵があるのか?事実上どんなグループでもSlackを利用できる。無料プランでも、グループに追加できるユーザー数に制限はない。
  • いつから提供されているのか?Slackは2013年8月に公開された。その後も開発者が絶え間なく新機能をリリースし、改善が続いている。
  • どうすれば利用できるのか?自分のSlackチームを無料で作成することができる。追加機能がある有料プランも用意されており、教育機関や非営利組織は割引価格で利用できる。

Slackとは何か?

 Slackはクラウドベースのコラボレーションツールであり、チームがコミュニケーションに利用する中心的なプラットフォームになることを目指している。これ以上ないくらい簡単に言うなら、電子メールに代わるサービスだが、その仕組みはむしろグループメッセージングやインターネットリレーチャット(IRC)に近い。電子メール作成に伴う諸々の形式的な作業が不要になるほか、さまざまなチャンネルにユーザーを割り当てることができるため、メーリングリストの管理という比較的複雑な作業をする必要がない。さらに、事前承認されたチームメンバーだけで会話できるプライベートチャンネルや、IRCのようにチームメンバーが自由に参加できるパブリックチャンネルも用意されている。

 他のベンダーや大手の競合企業は機能を垂直統合する傾向があるが、Slackは対照的に、幅広いサードパーティーサービスと連携することができる。統合可能なサービスには、「Bitbucket」「GitHub」「IFTTT」などの開発者ツール、「Google Drive」「Box」「Dropbox」などのファイルストレージサービス、「JIRA」「Zendesk」などのプロジェクト管理ツール、TwitterFoursquareなどのソーシャルメディアプラットフォームなどがある。「Workday」との統合も可能だ。

 Slackは比較的新しいブラウザなら、事実上どれでも動作する。また、「Windows」「macOS」、Linux向けにデスクトップアプリケーションが提供されている。モバイルアプリは「Android」版と「iOS」版がある。2019年7月には、デスクトップクライアントとウェブクライアントが全面的に刷新され、起動が高速化し、メモリーリークの問題が改善された。

Slackはなぜ重要なのか?

 Slackの目標は、コミュニケーションワークフローの中心となりつつ、コミュニケーションを簡素化することによって、生産性を高めることだ。それを実現するため、Slackの開発者は、ユーザーが存在すら認識していない問題の解決に注力している。これは非常に抽象的な作業なので、定義するより、例を挙げて説明する方が簡単だ。

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