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“アパート”で考えるSDNの利点--ネットワークの拡張性を高める秘密の方法

ネットワークの仕組みをアパートに例えながら、その拡張性を高める方法を解説する。ネットワークをソフトウェア化することで、物理的な制約から解放され、より自由にネットワークを構成できるようになる。

 何かを増やしたり拡張したりすることは簡単だと思っていませんか? 確かに、お店に新しいレジを設置する、新しい窓口担当者をカウンターに配置する、あるいは従業員を1人雇うなどは簡単そうに見えます。

 しかし、ネットワーク規格が支配するテクノロジの世界では、単に「何か」を付け加えるほど単純ではありません。もちろん私たちは、単純に見せようと努力しますが現実は異なります。私たちIT、ネットワーク関連業界の人々は、IPネットワークに伴う制約の範囲内でシステムやアプリケーションを拡張するため、あらゆるユニークな方法を考えてきました。

1対1マッピングの考え方

 この制約の1つに、「物理(L2)と論理(L3)アドレスの間では、1対1のマッピングが行われている」ことがあります。パケットのルートはIPアドレスに基づいて決定されているように見えますが、実際にはそうではなく、物理(MAC)アドレスに基づいて行われます。また、全てのスイッチ(ルータ)は、そのマッピングを記録しています。例えば、「10.1.1.1」は物理デバイスAへ、「10.1.1.2」は物理デバイスBへ行くといった内容です。

 このような理由により、ネットワークの拡張は一見したよりもはるかに難しい作業となります。水平方向の拡張にはさまざまなものが関わり、それらにはいずれも自らのIP-MACのコンビネーションが付随するためです。ユーザーが「10.0.0.1」に対して要求を行う場合、どこかにある特定の1台のデバイスにマッピングされます。拡張のために複数のデバイスにトラフィックを分散しようとする場合には、この関連付けを新たにマッピングする方法を考えなければなりません。この方法は不可能ではありませんが、ネットワークのパフォーマンスとスループットは完全に損なわれてしまいます。

 ルータは、一種の建物のようなものだと考えてください。建物には名前(論理アドレス)と住所(物理アドレス)が存在します。その建物がどこにあるかが分かっていれば、そこにたどり着くことも難しくありません。

 この建物を拡張し、戸建て住宅であったものをアパートに建て替えることにしました。その結果、この建物では、1つの論理アドレス(アパートの名称)が複数の物理アドレス(部屋ごとの住所)に対応することになります。しかしながら、これらの物理アドレスが全て1つの論理アドレスを共有することは不可能です。郵便配達人は建物まではたどり着けますが、宛先の住人がどの部屋に住んでいるかを知る方法がないためです。

アパートに管理人を置いて問題を解決

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