「Raspberry Pi」の成功は、よい意味で期待を裏切った。もともと、子ども向けプログラミング学習用の安価なコンピュータとして作られ、開発チームは販売数を1000台と見積もっていた。ところが、これまでに800万台以上も売れたのだ。その理由を解説しよう。
まとめ
- Raspberry Piとは?:クレジットカード大の安価なコンピュータで5ドルのモデルまである。大勢の自作ユーザーや家庭プログラマーで構成されたコミュニティを生み出した。
- Raspberry Piを何に使うのか?:用途はさまざま。低価格でありながら、無駄のないPCとして使えて、コーディング可能なポケットコンピュータや、自作ハードウェア用ハブなどとして機能する。
- なぜRaspberry Piが重要?:学校へ通う世界中の子どもたちが抱くプログラミングへの関心に火をつけ、次世代の開発者を育てるのにとても適したデバイスである。
- Raspberry Piの影響を受けるのは?:使っていじり倒したい人すべて。
- Raspberry Piのトレンドはいつ?:現在。2012年の発売以来、800万台以上が販売された。最近「Raspberry Pi 3」がリリースされたことで、需要が再び高まった。
- Raspberry Piはどこで使われている?:世界中。公式フォーラムでは、アクティブユーザー数15万人以上のコミュニティが運営されている。
- Raspberry Piを仕掛けているのは誰?:コンピュータの仕組みに興味を持ってもらおうと活動している非営利団体のRaspberry Pi Foundation。
- Raspberry Piはどうやって購入できる?:英国向けには、Premier FarnellとRS Componentsでオンライン販売されている。米国なら、Allied ElectronicsやNewarkで買える。
Raspberry Piとは?
クレジットカード大のコンピュータで、英国製としては史上もっともよく売れたモデル。

2016年になってリリースされた、Raspberry Piの最新モデル(画像:Matt Richardson)
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