NIコンサルティングの「顧客創造Approach」は、見込み客や見込み案件の情報を蓄積、管理する顧客関係管理(CRM)システムである。ウェブサイトやイベントでの引き合いをはじめ、電話やメールによるアプローチの履歴や進捗を管理することで見込み客を発掘、育成する。フォロー漏れをなくしたり、引き合いルート別の効果を測定したりできる。
ウェブサイトから情報を収集するために、「問い合わせフォームの作成」「ウェブ問い合わせデータ自動取り込み」の各機能を提供。テンプレートやパーツを設定して自社にあった問い合わせフォームを作成したり、送信してきたフォームの内容をメールに変換し、各種マスタ情報を自動生成して関係者に通知したりできる。
イベント管理機能では、広告やウェブページ、イベント、展示会などの引き合い情報を登録、管理する。イベントごとの引き合いの進捗状況を表示し、イベント日やイベント分類別に分析したり、一覧画面でコスト対効果を比較したりすることで、マーケティング活動を「見える化」する。
メール配信機能では、顧客の情報にあわせた言葉を使用することで、標準化したテンプレートを使用しつつ、個別のメール文を作成して配信する。問い合わせの自動返信や、配信後の活動履歴の自動登録などの機能も備える。
活動履歴があらかじめ設定した条件に合致した場合に自動的に処理を起動する「アクションルール」機能を搭載。顧客の放置や必要なアクション漏れを防ぐ。処理を起動する条件は、自社のシナリオに沿って設定できる。
ほかに、複数の顧客に同じようにアプローチした場合に一括で登録する機能や、過去に引き合いのあった顧客から再度引き合いがあったときに、会社名やメールアドレスから自動検索して重複登録を防止する機能を備える。重複して登録してしまった顧客情報を後で統合することもできる。
見込み度が上がり、商談が具体化した引き合い客のデータは、同社が提供する営業支援(SFA)システム「顧客創造日報」などに転送して営業担当者に引き継げる。同社は、顧客創造日報と連携するCRMシステムとしてほかに、セールス段階向けの「見積共有管理」、アフターフォロー段階向けの「可視化日報」、顧客ニーズ対応プロセス向けの「顧客の声」などを提供する。
顧客創造日報や顧客創造Approachなどのシステムは、オンプレミスとクラウドで提供。ブラウザからの利用に加えて、携帯電話やスマートフォンによるモバイル利用も可能である。

顧客創造Approachの画面(NIコンサルティング提供)
用途と機能 | 見込み客や見込み案件の情報を蓄積、管理する見込み客管理システム |
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特徴 | ウェブサイトやイベントでの引き合いをはじめ、電話やメールによるアプローチの履歴や進捗を管理することで、見込み客を発掘、育成する。フォロー漏れをなくしたり、引き合いルート別の効果を測定したりできる |
クライアント環境 | ブラウザ、携帯電話、スマートフォン |
税別価格 | クラウドサービスが初期設定費用5万円、月額利用料がユーザーあたり2000円、など |
導入企業 | 三島食品、地域新聞社、小田急百貨店、システムクリエイト、リリカラ、松井証券、シダックスフードサービス、など |