Quickスキャンはサイオステクノロジーが提供する、リコー複合機向けソフトウェア。新版「Quickスキャン V4」の提供を1月25日に開始する。
サイオスが製品を開発し、大塚商会が導入支援サービスおよび保守サービスとともに販売。価格は現行バージョン「QuickスキャンV3」と同じく税別7万円(設定指導料・保守料が別途必要)。

Quickスキャン V4新機能の利用イメージ(サイオス提供)
Quickスキャン V4は、既存の機能をMultiLink-Panel 搭載RICOH MP シリーズとMultiLink-Panel 搭載RICOH MP Cシリーズに搭載されている10.1インチWSVGA大型フルカラータッチパネルであるMultiLink-Panelで、より使いやすくするように強化、改良したもの。
具体的には、企業内で頻繁に使用する名刺情報を自動的にデータベース化する機能、業務文書などの紙媒体の情報をデジタルデータ化する機能、書類の真正性を担保するタイムスタンプ機能、さらに他のオフィス機器やドキュメント管理システムなどとシームレスに連携する機能などが搭載されている。オフィス内の紙媒体情報をデジタル化し、効率的に運用できるようにする。
Quickスキャン V4に搭載された新機能は以下の通り。
「やさしく名刺Ver.14.0 for Quickスキャン」連携機能
最大16枚の名刺を一度にまとめて読み取り、社名や氏名などの文字情報を認識してデジタルデータ化し、自動的にデータベースを作成することが可能。読み取った名刺情報の管理、修正、追加も簡単に実施できる。読み取った名刺情報は、はがき作成ソフトや顧客管理ソフトなどでも利用できる。
またデータベース保護、閲覧制限、アクセスログ機能を搭載。アクセス権限保有者以外は情報の閲覧や複製ができず、情報漏洩や不正な複製を防止できる。
「やさしくPDF Ver.9.0 for Quickスキャン」連携機能
手書きで記入、作成されていた定型フォームや帳票などの紙媒体情報を読み込み、デジタルデータ化してPCなどから直接文字、数値を入力できるようにする。入力したデジタルデータはPDFファイルとして保存・管理できる。
「e.Typist Ver.15.0 for Quickスキャン」連携機能
スキャンして読み取ったさまざまな紙媒体情報をいったん画像データとして取り込み、テキストデータなどの再利用可能なデジタルデータに変換できる。具体的には、紙媒体に印刷された文書をWordデータに変換、また住所録や表などの印刷物をExcelデータやCSVファイルに変換できる。PDFファイルをWordデータに変換できる。
タイムスタンプ連携機能
3月からオプションとして提供予定のタイムスタンプ連携機能は、電子化された文書ファイルでの保存が法的に認められるようになったe-文書法改正に対応した新機能。デジタルデータに変換された書類などの情報の真正性を担保するためにタイムスタンプを付加することができる。
タイムスタンプに書き込まれた暗号情報により、書類が改ざんされていないことを証明することが可能となる。
「Ridoc Desk Navigator V4」連携機能
複合機などのオフィス機器やドキュメント管理システムなどとシームレスに連携するリコーが提供するポータルソフトウェアRidoc Desk Navigator V4と、Quickスキャン V4が連携(Ridoc Desk Navigator V4はバージョン4.1.1以上が必要)。この機能により、デジタルデータ化された情報を社内ネットワーク上の個人ホルダにさまざまなファイル形式で保存、また保存されている情報を異なるファイル形式に変換することなども可能。
読み込んだ情報を保存する際のファイル形式はスキャナ設定ではTIFF/JPEG(シングルページ)、TIFF/PDF(マルチページ)、クリアライトPDFが選択でき、OCR設定ではWord、Excel、PowerPoint、テキスト付きPDFが選択できる。
なお、「タイムスタンプ連携機能」はオプションとして2016年3月より提供予定。やさしく名刺 Ver.14.0 for Quickスキャン、やさしくPDF Ver.9.0 for Quickスキャン、e.Typist Ver.15.0 for Quickスキャン、Ridoc Desk Navigator V4を利用するには別途契約が必要となる。