スウェーデンの大手消費者向け銀行のSwedbankは、約700人の担当者を欧州、米国、中国のコンタクトセンターに配置し、毎年200万件の問い合わせ電話に対応している。ただし、Swedbankの運用サポート担当トップを務めるMartin Kedback氏は、担当者が同行の利益につながるであろう電話対応に注力できるよう、単なる送金などの取引に関する問い合わせ本数を減らす方策を検討していたという。
「200万件ある問い合わせ電話のうち、取引関係の応対にコンタクトセンター担当者や支店スタッフの時間のほとんどが費やされていた。こうした状況に対し、付加価値が高かったり、顧客との関係を構築できたりする活動により多くの時間を割いてもらいたいと考えた。例えば、口座間の送金方法を単に案内するのではなく、ローンにつながる自動車の購入や、保険の購入を手助けしてもらいたい」(Kedback氏)
Kedback氏によると、当初Swedbankは取引関連の問い合わせ電話を減らす最上の解決策をナレッジデータベース構築だろうと考えていたそうだ。ところが、企業ソフトウェアプロバイダのNuanceは、「Nina」と呼ぶ仮想アシスタントを導入すればそれ以上の成果を上げられる、と提案してきた。
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