セイコーソリューションズの「Netwiser」シリーズは、国産レイヤ4-7負荷分散(ロードバランサ)。ロードバランシングやセッション維持のほかに、SSLセッションでの暗号処理を最適化するSSLアクセラレーション、サーバへの応答トラフィックを直接クライアントに返す「DSR(Direct Server Return)」機能などを搭載している。IPv4/IPv6デュアルスタックとIPv4/IPv6プロトコル変換機能に標準で対応する。
製品ラインアップには、データセンターや小規模システム向けの「SX-3820」、小中規模システム向けの「SX-3840」と「SX-3845」、中規模以上のシステム向けのフラグシップモデル「SX-3850」がある。SX-3840とSX-3845、SX-3850は、ソフトウェアSSL以外に、オプションでSSLアクセラレーション処理用ハードウェア基板を搭載できる。
日本語GUIを採用したブラウザベースの管理画面から各種設定を行える。SX-3820には通常の管理画面のほかに「かんたん設定」画面を用意。負荷分散の設定、変更を1つの画面で処理できる。
SX-3840とSX-3820が搭載する「フェイルスルー機能」は、1台の運用でも障害発生時に特定サーバとの通信を確保。さらにスタンバイ機を置くことで、フェールオーバ機能による冗長構成を構築できる。
システムスループット(レイヤ4)は、SX-3850が7Gbps、SX-3845とSX-3840が4Gbps、SX-3820が1Gbps。レイヤ7パフォーマンスを秒間のHTTPリクエスト数で見ると、順に20万、10万、1万となる。ポート数は、SX-3850とSX-3845が10基、SX-3840が6基、SX-3820が3基を装備する。
上記のラインアップ以外に、ジェイピー・セキュアのウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)製品「SiteGuard Lite」を標準搭載するアプライアンス製品「Netwiser SX-3550」がある。SX-3550はシステムスループット(レイヤ4)が800Mbps、レイヤ7パフォーマンスが秒間2800HTTPトランザクションで、ポートを10基装備する。

SX-3820の外観と「かんたん設定」画面(セイコーソリューションズ提供)
用途と機能 | 機能集約型の国産レイヤ4-7ロードバランサ製品群 |
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特徴 | SSLセッションでの暗号処理を最適化するSSLアクセラレーション機能をサポート。IPv6/IPv4デュアルスタックとIPv6/IPv4プロトコル変換機能に標準で対応する。WAF搭載モデルもラインアップ |
税別価格 | SX-3820:59万8000円、SX-3840とSX-3845:98万円(SSLボード付は128万円)、SX-3850:158万円(SSLボード付は188万円)、SX-3550:198万円 |
発表日 | SX-3820/3840/3845/3850:2014年6月4日、SX-3550:2013年4月15日 |
導入企業 | ほくでん情報テクノロジー、ほぼ日刊イトイ新聞、戸田建設、日本緊急通報サービス、など |