「Alfresco One」は、クラウドとオンプレミスのリポジトリに格納したコンテンツを管理、同期するハイブリッドクラウド型のエンタープライズコンテンツ管理(ECM)基盤である。オープンソースソフトウェアと標準技術を採用しており、他のアプリケーションと容易に連携することができる。
オンプレミス、クラウド、あるいはその両方を組み合わせた環境に導入可能。コンテンツを自動的に同期させたり、両方の環境にまたがるワークフロープロセスに対応させられるため、外部ユーザーと安全かつ簡単に共同作業ができる。
Alfresco Mobileアプリを使えば、外出先のモバイルデバイスから社内のECMを使用できる。Alfresco MobileアプリにはiOS版とAndroid版があり、いずれも無料。モバイル向けのセキュリティ対策として、アクセス制御、デバイス上での暗号化、モバイルデバイス管理(MDM)機能を備える。
コンテンツの検索では、ドキュメントのプロパティ、書式、作成者、サイト、タグなどの情報を使って検索条件をカスタマイズできるほか、自動提案やコンテンツのプレビューなどによる検索が可能。コンテンツや操作を分析して検索率を高め、アーカイブする必要がある古いコンテンツを見つけやすくする機能を備える。
Alfresco Oneは、「Microsoft Office」「SharePoint」「Googleドキュメント」などのツールと統合して利用するほか、「Outlook」のアドインを使って電子メールの本文を直接検索、アクセス、アップロードすることも可能。さらに、SAPやAmazon Web Services(AWS)、Salesforce、「AutoCAD」、Ephesoftなどとのアプリケーション連携をサポートする。
部門向けアプリケーションのためのエントリ向け「Alfresco One - Departmental」と、高可用性の大規模向け「Alfresco One - Enterprise」を用意する。ほかに、Alfresco Oneからカスタマイズ機能やアプリケーション連携機能を省いたSaaS版「Alfresco Cloud」、無料でダウンロードできるオープンソース版「Alfresco Community」がある。

Alfresco Oneの画面(アルフレスコ・ジャパン提供)
用途と機能 | オンプレミスとクラウドを連携できるハイブリッド型エンタープライズコンテンツ管理(ECM)基盤 |
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特徴 | オープンソースソフトウェアと標準技術を採用しており、他のアプリケーションと容易に連携できる。iOSとAndroid向けにモバイルアプリを無料で提供 |
導入企業 | 京都市教育委員会、川崎重工業 船舶海洋カンパニー、シグマクシス、野村證券、など |