はてなの「Mackerel(マカレル)」は、サーバの監視機能を提供するSaaS。サーバにエージェントソフトをインストールすることで監視対象にできる。さまざまなウェブサービスや任天堂のゲーム機のネットワークの運用を担ってきた同社が、社内利用のために開発したソフトがベースになっている。
監視する項目(メトリックス)は、CPUとメモリの使用率やロードアベレージといった標準的なシステムリソースに加えて、ユーザーがカスタマイズすることも可能。監視状況は横軸が時間のグラフとして表示される。
監視対象となるサーバには“ロール(役割)”を設定できる。これによって、複数のシステムをアプリケーションサーバ、データベースサーバなどのロールごとに分類して単一の画面で表示できる。
エージェントソフトである「mackerel_agent」はオープンソースとして公開されており、ユーザーのシステムのAPIから取り出せる数値であれば、どのようなメトリックスでも監視対象に含めることができる。メトリックスは、シンプルなHTTP+JSON APIで設定できる。Mackerelのサイトに設定を記述したスクリプトを投稿すると、メトリックスが名前で自動的にグルーピングされ、視覚化されたグラフとして閲覧できるようになる。
稼働状況によってアラートを発する監視ルールの設定機能も備える。「Warning」「Critical」といったように複数のしきい値を設定する機能があり、その数値を超えた場合には、ウェブページで表示するほか、メールをはじめとするさまざまな経路を使って通知する。それぞれのアラートに対して、時刻による状況の変化が可視化されるので問題解決に役立つ。

Mackerelの画面イメージ(はてな提供)
用途と機能 | OSやミドルウェア、アプリケーションなどの監視機能を提供するSaaS |
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特徴 | 監視の対象とするメトリックスを簡単にカスタマイズできる |
税別価格 | 監視するホストごとに月額2000円(ホスト数やメトリックス数、メトリック監視件数、グラフ表示時間に対して、有償版よりも制限のついた無償版もある) |
導入企業 | 任天堂、サイバーエージェント、メルカリ |