Amazon Web Services(AWS)の「Amazon QuickSight」は、セルフサービス型のビジネスインテリジェンス(BI)サービスである。ログイン後にデータソースを指定するかアップロードするだけで、データを動的に最適化して可視化する仕組みとなっている。
データウェアハウス「Amazon Redshift」、リレーショナルデータベース「Amazon Relational Database Service(RDS)」「Amazon Aurora」、Hadoopをベースにデータを分析する「Amazon Elastic MapReduce(EMR)」、分散型KVS「Amazon DynamoDB」、オブジェクトストレージ「Amazon Simple Storage Service(S3)」、ストリーミング処理「Amazon Kinesis」といったデータサービスと連携し、データを高速に分析、可視化する。「Oracle Database」「Microsoft SQL Server」「MySQL」「PostgreSQL」、フラットファイルにも対応しており、「Salesforce」などの外部サービスのデータも利用できる。
データを迅速に可視化するために、並列処理とインメモリ処理の技術を生かした計算エンジン「SPICE(Super-fast, Parallel, In-memory Calculation Engine)」を独自を独自設計。データソースを接続して表とフィールド(列)を選択すると、適切だと考えられるグラフを推奨し、複数の図を組み合わせたレポートを作成、作成した図を共有といったことなどができる。
Standard EditionとEnterprise Editionがある。Enterprise Editionは、Standard Editionの機能に加えて、最大2倍のスループットや詳細なアクセスコントロール、データの暗号化、Active Directoryとの連携などの機能を有する。従来のオンプレミス環境と比較して10分の1の費用で利用可能だとしている。
同社は10月、QuickSightのプレビュー版を一部の利用者向けに提供を開始した。US East (北バージニア)、US West(オレゴン)、欧州(アイルランド)の各リージョンの順に展開し、2016年に正式公開の予定となっている。

Amazon QuickSightの画面(Amazon Web Services提供)
用途と機能 | クラウドで提供するセルフサービス型のBIサービス |
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特徴 | ログイン後にデータソースを指定するかアップロードするだけで、データを動的に最適化して可視化する。並列処理とインメモリ処理の技術を生かし独自のた計算エンジンを搭載。多種多様なデータソースに対応する |
税別価格 | Standard Editionがユーザーあたり月額12ドル Enterprise Editionがユーザーあたり月額24ドル、など |
発表日 | 2015年10月7日 |