日本IBMの「Cognos」は、企業の意思決定を支援するビジネス分析ソフトウェア製品群である。ビジネスインテリジェンス(BI)や財務パフォーマンス分析、戦略管理、アナリティクスアプリケーションなどの機能を備えたソフトウェア製品で構成する。
統合BI基盤の「Cognos Business Intelligence」、中堅企業向けのBIとプランニングを統合した「Cognos Express」、セルフサービスBIツール「Cognos Insight」、企業の業績を分析する「Cognos TM1」などのラインアップをそろえる。個人から部門、エンタープライズまでさまざまな規模の組織のニーズに対応する。
Cognos Business Intelligenceは、レポーティング、分析、スコアカード、ダッシュボードなどのBI機能を統一したアーキテクチャで提供する。オープンソースの分散並列フレームワーク「Apache Hadoop」と連携するほか、メモリの使用効率を最適化することで処理の高速化を図っている。社内外にある膨大なデータを多角的に分析し、迅速な意思決定を支援する。
Cognos Expressには、BI向けの「Cognos Express Business Intelligence User」と、業績管理向けの「Cognos Express Performance Management User」の2つのエディションがある。前者はセルフサービスのレポート作成とダッシュボード、照会などの機能を提供。後者はExcelベースのビジネス分析とパフォーマンス最適化を、プランニング、予算編成、予測のためのツールと統合して提供する。
Cognos Insightはスタンドアロンで稼働し、エンドユーザーがIT部門の支援なしでデータを探索、分析、視覚化、共有する。デスクトップ上でデータを取り込み、what-if分析を実行して、カスタムアプリケーションやダッシュボードを作成できる。
Cognos TM1は、ターゲットの設定と予算編成から、レポート作成、スコアカード処理、分析、業績予測まで、経営計画策定のサイクル全体を支援する。Cognos TM1で作成した多次元データモデルをExcelで再利用してデータを確認、レビューしたり、Cognos TM1のデータを使った表やグラフをExcel上で作成したりできる。

Cognos Business Intelligenceの画面(日本IBM提供)
用途と機能 | 企業の意思決定を支援するビジネス分析ソフトウェア製品群 |
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特徴 | ビジネスインテリジェンス(BI)や財務パフォーマンス分析、戦略管理、アナリティクスアプリケーションなどの機能を備えたソフトウェア製品で構成。個人から部門、エンタープライズまで様々な規模の組織のニーズに対応する |
導入企業 | ティアック、Z会、国分、エヌ・シー・ジャパン、マイクロアド、Boeing、Canadian Blood Services、など |