Hinemosのポイント
- ジョブフローやイベント、スコープなどを2次元マップに表現
- 仮想マシンの構成情報を自動検出してリポジトリが自動で更新
- AWSやAzureに特有のリソース値も検出して環境の正常性を確認
Hinemosの製品解説
NTTデータ先端技術の「Hinemos」は、統合運用管理ソフトウェア。基本機能はオープンソースソフトウェアで公開されているが、エンタープライズ利用に際して必要となるソフトウェア本体やアップデートツール、トレーニング、サポートをまとめて利用できるサブスクリプションメニューが用意されている。
基本操作はすべてGUIから行えるため、導入に対してスクリプトなどの作り込みは一切不要。シンプルな操作性でオペレーターが安心して利用することができる。加えて、GUIの画面表示からマニュアル類、ポータルサイト記事など日本語のコンテンツが用意されている。
基本機能となる「収集・蓄積」「監視・性能」「自動化」がワンパッケージで提供される。機能間の連携がシームレスに行われ、ユーザビリティも非常に高くなっている。
クライアントやサーバなどのハードウェアやOS、ミドルウェア、アプリケーションなどの情報を収集して蓄積する。システムの稼働状況を確認し、異常を検知するためのさまざまな種類の監視を実行する。性能の情報を可視化してグラフにして分析する。
システム環境は構築作業を定型化して複数の環境に対して一括で実行。運用に必要な処理は一元的に管理、実行できる。人間による確認や判断を含めた運用プロセスはランブックオートメーションとして自動化できる。
大規模環境向けでは、ジョブフローを可視化できる。ジョブの概念を2次元のマップに拡張してジョブの遷移をグラフィカルに表現して直感的に捉えられるようになっている。大規模環境ではまた、イベントやスコープの概念を2次元マップに展開して、監視対象をグラフィカルに表現してネットワークトポロジを可視化できる。システムの稼働情報やジョブの制御情報を稼働状況レポートとして出力することも可能。
ベアメタルのマシンに加えて、仮想化環境やパブリッククラウドにあるシステムも管理できる。
仮想化環境ではVMware vSphere vCenter/ESXiやMicrosoft Hyper-Vに対応。仮想化環境で稼働する仮想マシンの構成情報を自動で検出して、Hinemosのリポジトリを最新の構成情報に自動で更新される。SNMPプロトコルなどの従来の監視手段では取得できない仮想マシン特有のリソース利用状況も性能情報として収集、監視できる。
パブリッククラウドはAmazon Web Services(AWS)とMicrsoft Azureに対応。SNMPなどで取得した値に加えてパブリック特有のリソース値をAPI経由で取得して環境全体の正常性を確認できる。仮想マシンサービス「EC2」のCPUクレジット数などのAWS環境特有のリソース値も監視してサービス体系に起因したインフラ側への影響を事前に検知して、回避する。
用途と機能 | 「収集・蓄積」「監視・性能」「自動化」がワンパッケージで利用できる統合運用管理ソフトウェア |
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特徴 | 大規模環境向けでは、ジョブフローを可視化したり、監視対象をグラフィカルに表現してネットワークトポロジを可視化したりできる。vCenter/ESXiやHyper-Vの仮想化環境で稼働する仮想マシンの構成情報を自動で検出する。AWSやAzureでは、SNMPなどで取得した値に加えてパブリック特有のリソース値をAPI経由で取得して環境全体の正常性を確認 |