Nimble Storageのポイント
- SSDとメモリをキャッシュにする独自開発のファイルシステム
- オールフラッシュに加えてHDDとのハイブリッドも用意
- 稼働状況や利用状況をモニタリングして解析、報告
Nimble Storageの製品解説
日本ヒューレット・パッカード(HPE)の「Nimble Storage」は、ソリッドステートドライブ(SSD)とメモリをキャッシュとして使う、独自開発のファイルシステム「CASL(Cache Accelerated Sequential Layout)」をベースにしたフラッシュストレージ。稼働状況や利用状況をモニタリングして解析、報告するクラウドサービス「HPE InfoSight」を利用できる。
CASLは、メインメモリをライトキャッシュとして利用する。キャッシュしたブロックデータをインラインで圧縮し、ハードディスクドライブ(HDD)にシーケンシャル(連続的な)書き込みを行う。この仕組みにより、同じ容量でも30~75%多いデータを格納できる。またランダム入出力を、HDDが処理しやすいシーケンシャル入出力に置き換えることで、従来のHDDストレージより高速に書き込みができる。
データを読み出す際には、SSDをリードキャッシュとして利用する。頻繁にアクセスするホットデータのコピーとメタデータをフラッシュメモリ上にリアルタイムにキャッシングするため、階層型をはじめとした従来型の手法より高速にデータを読み出せる。
SSDだけの「オールフラッシュアレイ」(AF)、SSDとHDDのハイブリッドでプライマリとして利用することを想定した「アダプティブフラッシュアレイ」(CS)、SSDとHDDのハイブリッドでセカンダリとして活用する「セカンダリフラッシュアレイ」(SF)という3つのシリーズがある。SFシリーズは、災害復旧(DR)などの目的でバックアップされたデータを開発やテスト、分析などの用途で活用できる。
有効容量はAFが20T~2045Tバイト、CSが13T~2371Tバイト、SFが288T~3600Tバイト。ホストインターフェースは標準で1/10Gb iSCSI、オプションで8/16Gb FibreChannelも利用できる。
InfoSightが24時間365日インフラストラクチャを監視するため、スタッフによる監視が不要となり、1秒ごとに数百万台ものセンサを分析し、問題を未然に防ぐ。システム障害につながるイベントを検出したり、ストレージをいつ、どのモデルに拡張すべきか把握できたり、ストレージへのアクセスが遅くなるなどの原因を解析できたりする。
用途と機能 | SSDとメモリをキャッシュとして使う独自ファイルシステムをベースにしたフラッシュストレージ |
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特徴 | オールフラッシュに加えてHDDとのハイブリッドも用意。DRなどの目的でバックアップされたデータを開発やテスト、分析などの用途で活用できるハイブリッド型も用意 |