IDCは、世界PC市場に関する調査結果の速報値を発表した。それによると、2015年第3四半期のメーカー出荷台数は7097万6000台で、前年同期の7955万8000台から10.8%少なくなった。
市場低迷の理由として、IDCは為替相場の変動が激しかったことのほか、Windows 10およびIntel Skylake搭載モデルの品揃えが整うのを前に、販売業者がWindows 8搭載モデルの在庫処理に注力したことなどを挙げる。Windows 10のRTM版から正式版までのリリース間隔が異例の短さだった影響でメーカーがWindows 10モデルを準備する余裕があまりなく、Windows 10マシンの選択肢が少なかったことも指摘した。
WindowsでなくMac OSを採用しているAppleも、前年同期比3.4%減となった。
市場全体では前年に比べ2桁の縮小だが、ベンダー上位4社は減少幅を1桁に抑えた。これにより、上位ベンダーへの集中が強まっている。ベンダー別の出荷台数は以下のとおり。
●1位:Lenovo・出荷台数:1493万7000台(前年同期の1569万9000台から4.9%減)
・市場シェア:21.0%(前年同期19.7%)
●2位:Hewlett-Packard(HP)
・出荷台数:1390万5000台(前年同期の1471万5000台から5.5%減)
・市場シェア:19.6%(前年同期18.5%)
●3位:Dell
・出荷台数:1012万台(前年同期の1042万5000台から2.9%減)
・市場シェア:14.3%(前年同期13.1%)
●4位:Apple
・出荷台数:532万4000台(前年同期の551万4000台から3.4%減)
・市場シェア:7.5%(前年同期6.9%)
●5位:Acer Group
・出荷台数:499万7000台(前年同期の674万6000台から25.9%減)
・市場シェア:7.0%(前年同期8.5%)
●その他
・出荷台数:2169万3000台(前年同期の2645万9000台から18.0%減)
・市場シェア:30.6%(前年同期33.3%)
●合計
・出荷台数:7097万6000台(前年同期の7955万8000台から10.8%減)

出荷台数(出典:IDCの公表データをグラフ化)

出荷台数ベースの市場シェア(出典:IDCの公表データをグラフ化)