ヴイエムウェアの「VMware EVO:RAIL」は、x86ベースのサーバとストレージ、同社の仮想化環境を統合したアプライアンス製品である。「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」と呼ばれる分類に属し、同社の認定パートナーが販売する。
EVO:RAILは、x86ベースのサーバ機とストレージ装置のほかに、(1)仮想環境設定ソフト「EVO:RAIL Deployment Configuration and Management(DCM)」、(2)ストレージ仮想化ソフト「VMware VSAN for vSphere」、(3)サーバ仮想化ソフト「VMware vSphere Enterprise Plus」、(4)仮想環境管理ソフト「VMware vCenter Server Appliance」、(5)ログ管理解析ソフト「VMware vCenter Log Insight」――を搭載する。
EVO:RAIL DCMは、EVO:RAIL専用に用意されたソフトで、それ以外は単体でも提供されている。EVO:RAIL DCMを利用すると、新たなノードをワンクリックで自動的にシステムに追加することが可能である。最大4台までのスケールアウトに対応する。
パートナーの1社であるネットワンシステムズが販売する「NetOne Integrated System Appliance for VMware EVO:RAIL」は、CPUにXeon E5-2620v2(6コア)を2基、192Gバイトのメモリを備える。ストレージには、400Gバイトのソリッドステートドライブ(SSD)と1.2Tバイトのハードディスクドライブ(HDD)3台を搭載。1台の筐体で最大4ノードを構成し、最大100台の仮想マシンまたは最大250台の仮想デスクトップを集約できるとしている。
ネットワンシステムズでは、顧客の要望に応じて、仮想基盤向けのキュリティや負荷分散製品、仮想デスクトップを活用したワークスタイル変革サービス、運用負荷を軽減する遠隔モニタリングサービスなどをEVO:RAILに追加して提供するという。

NetOne Integrated System Appliance for VMware EVO:RAILの外観(ネットワンシステムズ提供)
用途と機能 | サーバとストレージ、仮想化基盤を統合したアプライアンス製品 |
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特徴 | 2Uサイズのサーバ機にヴイエムウェアの仮想化ソフト群を搭載。筐体やノードを追加するだけで容易にスケールアウトできる |
導入企業 | 福岡ひびき信用金庫、協和発酵キリンなど |