IDCは、全世界のITインフラ支出に関する調査を実施し、クラウドITインフラ支出が増え続けるという予測を公表した。2015年の支出額は、クラウドITインフラが326億ドルで前年から24.1%増えるのに対し、従来型の非クラウドITインフラは前年比1.6%減の668億ドルになると見込む。
クラウドITインフラ支出の内訳は、パブリッククラウドが205億ドル(前年比29.6%増)、プライベートクラウドが121億ドル(同15.8%増)と予想。いずれも大きく成長する見通しで、合わせるとITインフラ支出全体の32.8%を占める規模になる。ITインフラ種類別の支出シェアは、以下のとおりクラウドITインフラが拡大し、非クラウドITインフラが縮小する予測だ。
●クラウドITインフラ(パブリック)
・2015年:20.6%
・2014年:16.8%
●クラウドITインフラ(プライベート)
・2015年:12.2%
・2014年:11.2%
●非クラウドITインフラ
・2015年:67.2%
・2014年:72.1%
今後の支出額については、クラウドITインフラは2019年まで年平均成長率(CAGR)15.1%で増加を続けて531億ドルに達し、支出シェア46%になる予測。パブリッククラウドのCAGRは16.3%で、プライベートクラウドの13.2%より成長ペースが速い。これに対し、非クラウドITインフラ向け支出はCAGR1.7%で減っていくとみる。

世界ITインフラ支出シェアの予測(出典:IDC)
IDCは、クラウドITインフラとしてサーバ、ストレージ、イーサネットスイッチのデータをカウントし、サーバーとストレージで重複する部分は集計から除いた。