XenServerのポイント
- OVFやVMDK、VDHといった形式のVMを変換可能
- XenCenterで統合管理、可用性を高めるための機能を搭載
- XenApp/XenDesktopと統合、GPUパススルーとvGPUに対応
XenServerの製品解説
シトリックス・システムズ・ジャパンの「XenServer」は、複数台のx86サーバの仮想マシン(VM)をサーバ上で稼働させられるサーバ仮想化基盤ソフトウェア。x86サーバの上でWindowsやLinuxのVMを構築し、あらゆるリソースを一元的に管理、運用する。
各VMには仮想ハードウェアがあり、インストールされているゲストOSやそのアプリケーションからは物理ハードウェアとして認識される。VMには少なくとも1個の仮想CPUがあり、最大128個の仮想CPUを構成できる。
複数のXenServerにあるVMは統合管理ツール「Citrix XenCenter」で管理できる。標準規格の「OVF(Open Virtualization Format)」やVMwareの「VMDK」、「VHD」といった形式のVMを変換して取り込める。
起動時にVMを最適に配置するだけでなく、継続的に分散する。負荷を分散しながら可用性を高められる。サーバの計画停止では、稼働したままVMを移動させられる機能「XenMotion」で再配置できる。
「StorageXenMotion」を利用すれば、VMが稼働したまま、ほかのストレージに移動させられる。ハードウェアに障害が発生しても「XenServer HA」で別のXenServerでVMを再起動させて、最小限のダウンタイムでサービスを引き継ぐことができる。
最新版では、アプリケーション仮想化ソフトウェア「XenApp」とクライアント仮想化ソフトウェア「XenDesktop」との統合が強化されている。XenApp/XenDesktopは、NVIDIA製グラフィックカードを使用したGPUパススルーと仮想GPU(vGPU)に対応している。
GPUパススルーは、GPUのコアを直接VMに割り当てて、GPUの性能を専有できる。vGPUは、GPUをハードウェアレベルで論理的に分割して、1つのGPUのコアを複数のVMに割り当てられる。GPUパススルーよりもVMの集約率を高められる。
用途と機能 | x86サーバの上でWindowsやLinuxのVMを構築し、あらゆるリソースを一元的に管理、運用するサーバ仮想化基盤ソフトウェア |
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特徴 | OVFやVMDK、VDHといった形式のVMを変換可能。XenCenterで統合管理、可用性を高めるための機能を搭載。XenApp/XenDesktopと統合、GPUパススルーとvGPUに対応 |