日本ヒューレット・パッカードの「HP ProLiant DL580 Gen9」は、ラックマウント型PCサーバの最上位モデル。高さ4Uの筐体に、CPUを最大4個搭載する。データウェアハウス(DWH)の性能ベンチマークであるTPC-Hの値は時間あたり60万6822クエリで、従来の「Gen8」の時間あたり40万4006クエリと比べて約1.5倍に向上している。
想定する用途は高性能データベースサーバである。大量の非構造化データの分析やインメモリデータベースによるリアルタイム分析などに向く。将来は、SAP HANAアプライアンスのエントリ構成「HP ConvergedSystem 500 for SAP HANA」にDL580 Gen9を採用する予定である。
DL580では、以前から可用性に注力している。例えば、UCE(修復できないエラー)が発生した際に、OSと連携してシステムダウンを回避するMCAリカバリ機能を備える。また、メモリモジュール上にある複数のメモリチップのうち2個が故障してもシステムを停止せずにエラーを自動修復するDDDC機能を備える。

ProLiant DL580 Gen9の外観(日本HP提供)
ラックマウント型の「DL」シリーズのうち、現行モデルのGen9が出ているのは、全部で8モデル。具体的には、2014年10月に「DL160」「DL180」「DL360」「DL380」の4モデルを、2014年12月に「DL60」「DL80」「DL120」の3モデルを販売した。2015年5月に、ハイエンドモデルのDL580をGen8からGen9に刷新した。
製品の概要 | ラックマウント型PCサーバ |
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製品の位置付け | ラックマウント型の最上位モデル |
主な用途 | 高性能データベースサーバ。大量の非構造化データの分析やインメモリデータベースによるリアルタイム分析などに向く。SAP HANAアプライアンスのエントリ構成「HP ConvergedSystem 500 for SAP HANA」に採用予定 |
ベンチマーク値 | DWHの性能ベンチマーク「TPC-H」の値は時間あたり60万6822クエリ |
筐体の大きさ | 4U |
CPU | 4ソケット。Xeon E7-4800/8800 v3(最大18コア)を使用 |
メモリ | 96スロット。最大6Tバイト |
内蔵ストレージ | 2.5型×最大10台 |
PCI拡張スロット | 9個 |
税別価格 | 226万7000円から |
発表日 | 2015年5月29日 |
出荷日 | 2015年5月29日 |