日本ヒューレット・パッカードの「HP Apollo 4000」シリーズは、外付けのストレージ装置を構築する用途に特化した汎用のPCサーバ。Hadoopやスケールアウト型オブジェクトストレージなどの分散ストレージソフトを動作させるプラットフォームとして適している。
最大の特徴は、普通のラックマウント型PCサーバと比べて、より多くのディスクドライブ(SSD/HDD)を搭載できること。少ないノード数、少ない占有面積で、より大容量のデータを格納できる仕組み。これにより、ノード数で価格が決まるストレージソフトを使う場合、容量あたりの価格を下げられる。用途に応じて、3モデルを用意した(容量はいずれも最大構成時)。

Apollo 4200の外観(日本HP提供)
「Apollo 4200」は、高さ2Uのコンパクトな筐体に多数のドライブを搭載できるようにしたモデル。3.5インチドライブ×28個(224Tバイト)か、2.5インチドライブ×50個(100Tバイト)を搭載する。1ラック換算ではサーバ20台、容量は4.48Pバイト(3.5インチ)または2.0Pバイト(2.5インチ)になる。
「Apollo 4510」は、筐体は4Uと若干大きくなるが、ドライブの集積度を再重視したモデル。4Uの大きさに3.5インチドライブ×68個(544Tバイト)を搭載する。1ラック換算ではサーバ10台、容量は5.4Pバイトになる。
「Apollo 4530」は、Hadoop向けにCPU処理能力とストレージ容量のバランスをとったモデル。4Uの筐体にサーバ3台と、サーバあたり3.5インチドライブ×15個(120Tバイト)を搭載する。4Uの筐体全体では45個(360Tバイト)、1ラック換算ではサーバ30台、容量は3.6Pバイトになる。
Apollo 4000シリーズ上で動作させることを想定した分散ストレージソフトも同時に販売する。Hadoopディストリビューション2製品(「Cloudera Enterprise」と「Hortonworks Data Platform」と、分散キーバリューストア(KVS)型のオブジェクトストレージソフト「Scality RING」である。
用途と機能 | 外付けストレージを構築する用途に特化した汎用のPCサーバ。Hadoopや分散KVSなどを動作させるプラットフォームとして適する | ||
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特徴 | 普通のラックマウント型PCサーバよりも多くのドライブを搭載できること | ||
モデル | Apollo 4200 | Apollo 4510 | Apollo 4530 |
大きさ | 2U | 4U | |
サーバ数 | 1台 | 1台 | 3台 |
最大容量 | 224Tバイト | 544Tバイト | 360Tバイト |
モデルごとの主な用途 | ― | 分散オブジェクトストレージ | Hadoop |
税別価格 | 72万360円から | 未定 | 240万5550円から |
発表日 | 2015年7月2日 | ||
出荷日 | 2015年7月2日 | 2015年秋 | 2015年7月2日 |