SAP Business Suite 4 SAP HANA(SAP S/4HANA)は、SAPが提供するビジネススイート。インメモリ技術による高速データ処理を特徴とするデータベースソフトウエア「SAP HANA」上に構築され、ビジネスのトランザクションと分析のリアルタイム処理を可能にする。オンプレミス、クラウド(パブリック、マネージドの両方)、ハイブリッドのそれぞれの形態で提供する。
オンプレミス版は、従来のSAP Business Suiteと同様、統合基幹業務システム(ERP)、顧客関係管理(CRM)、サプライヤー関係管理(SRM)、製品ライフサイクル管理(PLM)、ヒューマンキャピタル管理(HCM)など、企業の基幹業務を支える各機能を提供する。SAPはオンプレミス版については、シンプル化とイノベーションパッケージによる年単位のイノベーションサイクルの提供を計画している。


SAP Business Suite 4 SAP HANAの画面
パブリッククラウド版は、基幹業務および業種に固有のビジネスシナリオに対応し、カスタマーエンゲージメント&コマース、およびプロフェッショナルサービスの主要シナリオを対象とする。マネージドクラウド版は基本的に、オンプレミス版と同様の対象範囲に対応する。クラウド版はいずれも、四半期単位のイノベーションサイクルの提供を計画している。
ユーザーインタフェース(UI)は、同社のビジネスアプリケーション群「SAP Fiori」で採用したHTML5ベースのUIフレームワークに基づいて設計。パソコン、タブレット、スマートフォンなどの異なるデバイスで同じ操作性を提供し、直観的なユーザーエクスペリエンス(UX)を実現する。
IPS、TIS、日本IBM、NEC、富士通などのパートナー企業が、SAP S/4HANAに対応したERPテンプレートを提供しており、ユーザー企業はこれらを利用することで効率良くシステムを構築できる。SAP S/4HANAは、データベースとしてはHANAのみを対象としており、OracleやSQL Serverなど他社のデータベースのサポートは表明していない(2015年8月時点)。
用途と機能 | ビジネスのトランザクションと分析のリアルタイム処理を可能にするビジネススイート |
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特徴 | インメモリ技術によるデータベース「SAP HANA」上に構築され、ビジネスのトランザクションと分析のリアルタイム処理を可能にする。 |
価格(税別) | 要問い合わせ |
発表日 | 2015年2月6日 |
導入企業(ユーザー) | ネットワンシステムズ、NRIセキュアテクノロジーズなど |