日立製作所の「EP8000 E850」は、企業の基幹業務などで使われる対称型マルチプロセッシング(SMP)構成のUNIXサーバ機「EP8000」シリーズの中級モデル。ハードウェア仕様はIBMのPower Systemsと同じであり、IBMのCPUとOS(POWERプロセッサとAIX)を採用している。これを日立製作所が自社ブランドで提供する。

EP8000シリーズのラック外観(日立製作所提供)
EP8000シリーズのうち、現行プロセッサのPOWER8を搭載したモデルは、最大6コアのエントリーモデルから最大128コアのハイエンドモデルまで全5種で構成する。今回新たに追加したE850はミッドレンジ隣、4Uラックマウントの省スペース型の筐体を持つ。
E850の特徴は、中級モデルでありながら上級モデルの柔軟性と信頼性を持つこと。具体的には、システムを稼働させたまま需要にあわせてCPUとメモリを増減するキャパシティオンデマンド(CoD)機能、これに関連してメモリ障害時に未使用のメモリモジュールにデータを移動してシステム停止を防ぐ機能を備えている。
クラス | モデル名 | CPUコア数 | CPUの周波数 |
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ハイエンド | E880 | 8~128 | 4.35GHz |
ミッドレンジ | E870 | 8~64 | 4.02GHz |
E850 | 16~32 | 3.72GHz | |
エントリー | S824 | 6/8/12/16/24 | 3.52/3.89/4.15GHz |
S814 | 6 | 3.02GHz |
用途と機能 | UNIXサーバの中級モデル |
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特徴 | 4Uラックマウント型で単独で導入できる中級モデルでありながら、上級モデルのように需要に合わせてCPUとメモリを増減できること |
プロセッサ | POWER8(3.72GHz)×2~4個(16~32コア) |
メモリ | 最大2Tバイト |
内蔵ストレージ | 最大11.1Tバイト |
I/Oスロット(PCI) | 11本 |
サポートOS | AIX、Linux |
税別価格 | 最小構成(16コア、メモリ128Gバイト、ディスク容量146Gバイト)で3031万9000円 |
発表日 | 2015年5月19日 |
出荷日 | 2015年5月31日 |